PCケースって何?
PCケースについて調べたけど、専門用語が多くてわからない!
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
・PCケースとは
・PCケースの種類
・PCケースの主な機能と特徴
・PCケースの価格相場
本記事の信用性
本記事を書いている僕は、自作PC歴10年。現在はWindowsの自作PCとノートパソコンのMacbook Proを愛用しています。
最近は愛用の自作PCでSteamのゲームとAPEXをプレイしています。
初めて自作PCを組み立てようと調べ物をすると、今までに見たこともない単語が山盛り出てきますよね?
僕も初めて自作PCを作ったときは、本屋へ行き雑誌などで情報を調べまくりました。
PCケースといえば、自作PC初心者でもある程度想像はできると思います。
しかし、PCケースはただの箱じゃないんです。
今回はそのPCケースの種類や、あまり知られていない性能、特徴について解説します。
PCケースとは:全パーツをホコリや衝撃から守るケース
パソコンには多くのパーツが使われていますが、その殆どが精密機器です。
電気基盤がむき出しのパーツも多く、物理的な衝撃はもちろんのこと、ホコリや水なども故障の原因になります。
そんな壊れやすいPCパーツを守ってくれるのがPCケースなんです。
市販されているPCケースの外観は多種多様ですが、基本的な構造は殆ど同じようにできています。
例えば、マザーボードや電源、光学ドライブなどPCケースに直接取り付けるパーツは必ず所定の位置に取り付くよう設計されているのです。
そんなPCケースですが、実は”ただの箱(ケース)”ではないんです。
一見ただのケースにも見えますが、ちゃんと機能性を考えて作られており、しっかりとした役割を持っています。
PCケースの主な機能と特徴
PCケースには主に4つの機能・特徴があります
1.冷却システム
2.静音性
3.拡張性・カスタマイズ性
4.デザイン性
一つ一つ見ていきましょう。
1.冷却システム
PCのみならず、多くの電子機器は運転中に“熱”を発します。しかしその反面、多くの電子機器は“熱”に弱いんです。
熱がこもることによってパフォーマンスが低下することはもちろん、パーツが故障する場合もあります。
そこで重要になってくるのが“冷却システム”です。
PCケースはPCパーツから出た熱を、いかに効率的に排出するかを考えて作られており、冷却に対して下記の3つの要素を備えています。
1.ファン
まず冷却と聞いて思いつくのが“ファン”です。
“ファン”は扇風機のようなもので、風を送り出して冷却します。
熱気をPCケース外に排出し、新鮮な空気を取り入れることでケース内の空気を冷やしているのです。
一般的なPCケースの場合、前面や背面、上部など複数箇所に取り付けられていることが多いです。
2.最適なエアフローの構築
殆どのPCケースには、ファンがより効果的に熱気を排出できるよう、通気孔やメッシュパネルが搭載されています。
PCケースはファンと通気孔で最適なエアフローを構築できるように設計されているのです。
下図は、GIGABYTEというメーカーのPCケースです。
GIGABYTE公式HP
メーカーがエアフローを重視してるのがわかると思います。
画像からもわかるように、ケース前面から新鮮な空気を取り入れ、背面や上部からの熱気を排出する方向が効果的です。
このような前後の空気の流れによって、パーツの冷却効果を最大限に引き出すことができるのです。
3.水冷システム
PCに高い負荷をかける様な作業をする場合、ファンによる空冷だけでは冷却が追いつかないことがあります。
そこで、更に冷却性能を上げるために使うのが水冷システムです。
水冷システムは専用の冷却装置を使用して冷却しますが、その装置の取付に対応していないPCケースもあります。
2.静音性
皆さん、起動するたびにうるさいPCは嫌ですよね?集中力も乱されますし、静かにこしたことはありません。
音の原因にはいくつかあります。
- ・ファンの駆動音
- ・機器からの振動
- ・HDDの駆動音
これらの音を抑えるための対策として一番簡単なのは、ケースを密閉することです。
ケースを密閉すれば外部に漏れる音は少なくなりますが、熱までこもってしまいます。
“冷却システム”と”静音性”の両立は非常に難しく、メーカーの高い技術力が発揮されるのです。
下記はGIGABYTEというメーカーのPCケースです。静音性の対策がなされているのがわかると思います。
GIGABYTE公式HP
3.拡張性・カスタマイズ性
PCケースはあくまでケースだから、スペックには関係ないよね
と思われがちですが、実はPCケースの拡張性はスペックに直結します。
しかも作っている時だけの話ではなく、将来的なスペックにまで関わってくるのです。
PCケースの拡張性は大きく3つに分けられます。
・内部空間の広さ(ケースの大きさ)
・ドライブベイの数
・拡張スロットの数
一つずつ簡単に解説します。
内部空間の広さ(ケースの大きさ)
これは単純に”ケース内の空間がどれだけ広いか”という意味で、取付けられるパーツの数や大きさを左右します。
例えばグラフィックボードは性能が高いほど本体が大きい傾向にあり、取付けるには相応のスペースが必要となります。
下の画像はGYGABYTEのPCケースですが、赤枠に”横幅400mmまでのグラフィックボードなら取付けられる
GIGABYTE公式HP
なので高性能なグラフィックボードを取り付けようと思うと、必然的にPCケースも大きなものにしないといけなくなるのです。
ドライブベイの数
PCケースの前面や内部には、ドライブベイがありますが、こちらもPCケースによって数が変わります。
ドライブベイは、HDDやSSDなどのストレージデバイスを取り付けるための場所です。
そのため、ドライブベイの数はストレージの大きさに関わってくるのです。
拡張スロットの数
ケースの背面には、拡張スロットと呼ばれる箇所があります。
これはグラフィックボードやサウンドカードなどの拡張カードを取り付けるためのスロットです。
拡張スロットの数が多いほど、より多くの拡張カードを取り付けることができます。
下記画像の赤で囲われた部分が拡張スロットです。
GIGABYTE公式HP
4.デザイン性
デスクトップPCの外見を決めるPCケースはデザイン性も重視して作られています。
近年e-sportsに注目が集まるようになり“ゲーミングPC”が一般的に知られるようになってきています。
なので、下の画像のようなガラスやLEDを使用したかっこいいデザインのPCケースを目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
また、デザイン性にはLEDなどの装飾以外にも配線のしやすさなども含まれます。
ガラス性のサイドパネルが増えたことにより、PCの内部が見えるようになりました。
そのため、電源等の配線がきれいにまとめられていないと、せっかくのデザインが台無しになってしまいます。
そこで各メーカーは、”配線固定用の穴”や”ケーブルを隠すためのスペース”を設けたりと対策を講じているのです。
PCケースの種類
Intel公式HP
PCケースのサイズは主に下記の4種類で、高さや幅、奥行きなどで呼び名が変わってきます。
・フルタワー
・ミドルタワー
・ミニタワー
・Mini-ITXケース
フルタワーが一番大きく、Mini-ITXケースが一番小さくなっています。
PCケース選定において、Mini-ITXケース以外は大は小を兼ねます。つまり、フルタワーが一番無難な選択です。
しかし、ケースが大きくなると”価格が高い””スペースを取る”などデメリットも出てきます。
なので、目的にあった適切なサイズのPCケースを選ぶことが大切になってきます。
フルタワー
フルタワーは最も大型のPCケースで、最も広い収納スペースを持っています。
そのため、ハイスペックな大きいグラフィックボードなど、大きなパーツを取り付けることができます。
また、冷却効果も高く、拡張性も抜群です。ゲーマーやクリエイターなどのパフォーマンスを求めるユーザーに適しています。
ミドルタワー(ATXケース)
ミドルタワーは、PCケースの中で最も一般的なタイプです。
フルタワーよりもコンパクトながらもパーツの収納スペースが十分あり、多くのマザーボードやグラフィックカードに対応しています。
そこまでハイスペックを要求しないゲームやソフトなどを扱う一般的なユーザーに適しています。
ミニタワー(MicroATXケース)
ミニタワーは、限られたスペースにPCを収納することができるコンパクトなタイプのPCケースです。
比較的軽量のため頻繁に移動する人には便利ですが、ATXのマザーボードに対応していないことが殆どのため、拡張性は劣ります。
デスクトップのスペースを節約したい場合や、ネットサーフィンなど負荷の軽い作業をするライトユーザーに適しています。
Mini-ITXケース
ITXケースは、Mini-ITXマザーボードに特化した小型PCケースです。
非常にコンパクトでありながら一部高性能パーツを搭載することも可能なPCケースですが、拡張性は殆どなく用途は限られています。
ミニタワーと同じく省スペースなPC環境を求めるユーザーには人気ですが、主にサブ機として使われることが多いです。
PCケースの価格相場
PCケースの価格は3000円程度のものから10万円を超えるものまで、本当にピンキリです。
同じPCケースでここまで価格が開く要因として下記の4つがあげられます。
・サイズ
・機能性(拡張性など)
・デザイン
・ブランド(メーカー)
簡単に言うと、大きくて高性能でデザインのいい有名メーカーのPCケースが値段の高いPCケースというわけです。
“デザインのいい”は人の好みによるので一概には言えませんが、下の画像のような特殊な形のPCケースは高価な傾向にあります。
Milestone公式HP
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AZZA公式HP
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箱型のPCケース違い材料の加工が難しく、加工費がかかることと、デザインアイデア料で値が上がっているんだと思われます。
通常、一般的に購入されているPCケースの相場は大体1万円前後です。
もちろん大きいほど高価になりますが、1万円あればまともなPCケースが買えるでしょう。
まとめ:PCケースは多機能で意外と重要なパーツ
今回は、PCケースについて機能性と役割について解説しました。
PCケースには主に4つの機能があります。
1.冷却システム
2.静音性
3.拡張性
4.デザイン性
PCケースは初心者が思っているよりも重要なパーツなんです。
自作PCを組み立てるとなると、もっと色々なパーツについての知識が必要になるはずです。
このブログでは自作PCに関する様々な知識を発信しているので、他の記事もぜひ読んでみて下さい。