クロック周波数って何?
CPUの性能のクロック周波数って何が変わるの!?
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
・クロック周波数の概要
・クロック周波数がCPU性能にあたえる影響
・クロック周波数の単位”GHz”の意味と読み方
本記事の信用性
本記事を書いている僕は、自作PC歴10年。現在はWindowsの自作PCとノートパソコンのMacbook Proを愛用しています。
最近は愛用の自作PCでSteamのゲームとAPEXをプレイしています。
初めて自作PCを組み立てようと調べ物をすると、今までに見たこともない単語が山盛り出てきますよね?
僕も初めて自作PCを作ったときは、本屋へ行き雑誌などで情報を調べまくりました。
パソコンやCPUを購入しようとスペックを調べていると必ず出てくる単語の一つに“クロック周波数”があります。
よく見るし、何かの性能を表してるんだろうけどなんの事かサッパリ
わかりにくい専門用語だけど、初心者でも分かるように解説するよ
クロック周波数とは?基本的な概念について
クロック周波数は英語では”clock rate”や”clock speed”といい、”速さ”を意味します。
では何の速さなのか。それを説明するためにまずはCPUの動作について理解しないといけません。
CPUの動作の基本
CPUはパソコン内で、人間で言うところの“脳”のような役割を担っています。
外部から大量の信号を受けて、命令の解読や計算、制御など膨大な量の処理を行っているのです。
しかし、そんなCPUたちがバラバラに信号を送りあってしまうと、処理の順番や動きに問題が生じます。
そこで考えられたのが“クロック信号“です。
クロック信号とは:手拍子のようなもの
クロック信号とはCPUたちが行う信号のやり取りを統制するための信号で、クロック信号のタイミングにあわせてCPUたちは信号の送受信を行います。
クロック信号を図に表すと下図のようになります。
一定間隔で手拍子してるって感じなんだね
そう、音楽でいうと”メトロノーム”みたいな感じだよ
音楽の世界で、一定のテンポを保ちながら弾けるようにするために使用するもので、一定間隔で音を刻み続けてくれます。
この手拍子に合わせて信号の送受信を行うことによって、スムーズで効率的な動作を実現しているのです。
周波数とは?:振動の繰り返す頻度
周波数は、振動や周期的な現象が繰り返される頻度を表すものです。
先程のクロック信号で”1周期”表すと下図のようになります。
そして周波数とは、“1秒間に信号のON・OFFが何周期分繰り返されるか”のことをいい、単位には“Hz”(ヘルツ)を使用します。
例えば下図の場合、周波数は何Hzでしょうか?
わかった!2Hzだね!
正解!一秒間で2回ON/OFFしてるから2Hzだね
クロック周波数とは:手拍子の速さ
上の2つの情報を合わせるとクロック周波数とは
“CPUの信号送受信を合図する手拍子が1秒間に何回あるか”
ということになります。
冒頭に「クロック周波数は“速さ”を意味する」と書きましたが、このクロック信号(手拍子)の”速さ”がクロック周波数の”速さ”になるというわけです。
ではクロック周波数が変わると何が変わるのでしょうか。
クロック周波数が変わるとCPUの処理能力が変わる
クロック周波数は理解したけど、周波数が変わると何が変わるの?
先程クロック周波数はCPUの信号送受信を合図する手拍子が1秒間に何回あるか。と書きました。
言い換えると、1秒間に信号を送受信できる回数となります。
CPUの情報を処理能力は、短時間でどれだけ多くの仕事ができるかで判断されます。
そのため、1秒間に信号を送受信できる回数(クロック周波数)が高ければ高いほどCPUの性能は上がると言えるのです。
CPUのクロック周波数は年々早くなっているよ
クロック周波数の単位”GHz”の意味と読み方
実際にCPUの性能を見ると”Hz”じゃなくて”GHz”って書いてあるよ?
先程、クロック周波数の単位は”Hz”と書きましたが、実際に使われる単位は殆ど”GHz”です。
Intel公式HP
“GHz”はギガヘルツと読みます。
最近よく耳にするようになった”ギガ”ですが、これは接頭語と呼ばれる数値を簡単に表すための単位です。
よく聞く単位の接頭語を表にまとめてみました。
記号 | 読み | 日本語 | 具体的な数字 |
P | ペタ | 1000兆 | 1,000,000,000,000,000 |
T | テラ | 1兆 | 1,000,000,000,000 |
G | ギガ | 10億 | 1,000,000,000 |
M | メガ | 100万 | 1,000,000 |
k | キロ | 1千 | 1,000 |
h | ヘクト | 1百 | 100 |
da | デカ | 十 | 10 |
1 | |||
d | デシ | 十分の1 | 0.1 |
c | センチ | 百分の1 | 0.01 |
m | ミリ | 千分の1 | 0.001 |
μ | マイクロ | 百万分の1 | 0.000001 |
n | ナノ | 10億分の1 | 0.000000001 |
p | ピコ | 1兆分の1 | 0.000000000001 |
よく聞くmmやcm、kmなども全部この接頭語が使われてるんだよ
つまり”GHz”とは”×10億Hz”という意味で、画像の4.40GHzは44億Hzという意味になります。
なんと一秒間に44億回クロック信号のON・OFFを繰り返してるという意味になるんです。
よ、、44億回!?
逆にクロック信号一回のON・OFFにかかる時間は、約227p秒になるよ
まとめ:クロック周波数はCPUの処理能力に直結する
今回は、クロック周波数の意味とCPU性能への影響について解説しました。
クロック周波数はCPUの処理能力を知る大切な指標の一つで、CPU内で1秒間に信号を送受信できる回数を表しています。
しかし、あくまで”指標の一つ”だということを忘れないで下さい。
2つのCPUを比べた際、一見クロック周波数が高くても他の性能を含めると処理能力が、劣っていたりもします。
CPU性能の性能指標には他にも、「コア・スレッド」というものがあります。
こちらもCPU、パソコン全体のスペックに関わる重要な要素です。「コア・スレッド」については下記で解説しています。
また、CPU全体のことに関しては下記の記事で細かく解説しています。
ぜひ読んでください。
自作PCを組み立てたり、パソコンを選んだりするとなると、もっと色々なパーツについての知識が必要になるはずです。
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